資金調達

銀行と信用金庫・信用組合の違いって何?

口座開設のために確認しておきたい4つのポイントの記事でも少し触れましたが、「銀行」と「信用金庫」「信用組合」の違いとはどんなものなのでしょうか?
今回は信用組合とはどんなものなのか、開設していきたいと思います。

銀行ってどんな組織?

銀行はそもそもどのような組織なのでしょうか?銀行は、株式会社という会社形態をとっていることが一般的です。東京三菱UFJ銀行も正式には「株式会社東京三菱UFJ銀行」という株式会社であり、香川県の第一地銀の百十四銀行も「株式会社百十四銀行」という株式会社です。株式会社ということは営利を最大の目的とした会社組織であるとうことが言えるのです。
もっと言うと、銀行口座を持つ個人や法人などの顧客からの貯蓄や融資を行い、そこから得た利益を株主へ配当することとなっているのです。つまり、顧客の利益と株主の利益は必ずしも一致するものではないのです。

信用金庫・信用組合ってどんな組織?

株式会社である銀行に対し、信用金庫や信用組合は会員または組合員の出資による協同組織の非営利法人です。どちらの場合も主な取引先は、その地域の中小企業や個人で、利益第一主義ではなく、お互いに助けながら互いに地域の繁栄を目的とした相互扶助の精神に基づいた活動を行っています。また営業地域は、一定の地域に限定されており、顧客から預かった資金はその地域の発展に活かされていることも銀行とは大きく異なる点と言えます。
また信用金庫と信用組合では根拠法や会員・組合員資格が異なることや、預金の受け入れについても、信用組合は原則として組合員が対象であることに対し、信用金庫は制限がないなどの違いがあります。
いずれにしても、銀行よりも信用金庫や信用組合は、より地域密着型であると言えると思います。

銀行・信用金庫・信用組合の比較

銀行 信用金庫 信用組合
組織 株式会社組織の営利法人 会員の出資による協同組織の非営利法人 組合員の出資による協同組織の非営利法人
根拠法 銀行法 信用金庫法 中小企業等協同組合法
協同組合による金融事業に関する法律(協金法)
設立目的 国民大衆のために金融の円滑を図る 国民大衆のために金融の円滑を図り、その貯蓄の増強に資する 組合員の相互扶助を目的とし、組合員の経済的地位の向上を図る
会員(組合員)資格 なし (地区内において)
住所または居所を有する者
事業所を有する者
勤労に従事する者
事業所を有する者の役員
<事業者の場合>
従業員300人以下または資本金9億円以下の事業者
(地区内において)
住所または居所を有する者
事業を行う小規模の事業者
勤労に従事する者
事業を行う小規模の事業者の役員
<事業者の場合>
従業員300人以下または資本金3億円以下の事業者(卸売業は100人または1億円、小売業は50人または5千万円、サービス業は100人または5千万円)
業務範囲
(預金・貸出金)
制限なし 預金は制限なし
融資は原則として会員を対象とするが、制限つきで会員外貸出もできる(卒業生金融あり)
預金は原則として組合員を対象とするが、総預金額の20%まで員外預金が認められる
融資は原則として組合員を対象とするが、制限つきで組合員でないものに貸出ができる(卒業生金融なし)

地域密着型の信用金庫や信用組合を選ぶメリットとは

信用金庫や信用組合は、地域の顧客のひとつひとつと「face to face」での付き合い方をする地域密着型の営業を基本としており、銀行に比べ担当者との密なコミュニケーションを取りやすいという一面があります。そのことから創業支援や融資の相談などもより親密に行えるというメリットがあると言えるでしょう。最近では銀行と信用金庫や信用組合との違いがあいまいになってきていることから、各信用金庫や信用組合ではよりきめ細やかなサービスを実現させるために独自の取り組みを行っていることも多いようです。

まとめ

いかがでしたか?普段あまり意識することのない金融機関の違いですが、事業を行うときには金融機関との付き合い方はとても重要となります。ベンチャープラス会計事務所では融資支援のご相談も多数行っています。お悩みの方は是非一度ご度相談下さいね。
当記事が素敵なヒントになれば幸いです。

 

 

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